2010年4月23日金曜日

『石神井公園ふるさと文化館』 オープン


  3月28日9時の開館と共に、たくさんの入館者で終日賑わいました。 前日(3/27)オープンセレモニーと、オープン前見学会が行われており、開館初日だからといって特別な混雑・混乱もなく、約3,000人が入館されたそうです。
 「ふれ合い、ルーツ探り、さわれる、取り換えられる、を展示テーマにしており、区の伝統文化を学べるほか、歴史や区内の見どころなどの観光情報も提供する施設」(館の広報より)で、特に1階は大変明るい交流の場になっていました。
 常設展示は縄文時代から現代まで、時代を追って特徴的な資料が展示されています。豊かな湧き水に恵まれた練馬区に位置する地域は、縄文や弥生時代の発掘物も多く、はるか昔のひとびとの生活に思いを馳せることができます。
 そして圧巻は巨大な漬物樽。江戸の町の多様な食文化を支えた近郊農村としての練馬の特産品、練馬大根にまつわるものです。時代が下り、近郊のまち文化の中にアニメーションが登場。大きなマルチプレーン撮影台がどーんと展示されました。

アニメーションのマルチプレーン撮影台 
 私たちが2000年に区に預けてから10年経って、ようやく部品の塊だったものがマルチプレーン撮影台として立ち上がりました。黒いカーテンも用意され本番撮影もできる設置になっていますが、精密機器であり普段はストッパーをつけて動かなくしてあります。「さわれる展示」にはセル画を背景の上に乗せ替 えながら1コマづつ撮影し、それを連続表示することで絵 が動いて見えるようにする代替装置が作られていますが、 解説無しでそれを動かしてもアニメーション撮影を理解し にくい装置なのが残念です。 (私たちの提案は活かされませんでした)。
 これからは撮影台を使ったサポーター講座の開催や,判 りやすい体験装置への取り換えなどが課題になるでしょう。

最初の企画展は『練馬区の博物館・美術館の共演』
で5月16日まで行われます。ここだけは入場料300円が 必要です。各施設の紹介なので展示品はごく少数ですが、貴重な本物をかいま見ることができ、各施設の本展示をを訪ねたくなります。

萱ぶきの古民家も
 さらに付帯施設として、練馬区指定文化財の古民家が 移築されています。明治10年代に建てられ、時代や生活 の変化に応じて間取りを変えたり改築しながら、平成17年まで住み続けられてきた建物で、昭和10 年ごろの姿に復元したものです。
 ひな祭りやお月見など季節の行事を再現して楽しむプログラムなども考えられています。 
 
 ・ふるさと文化館、古民家、ともに特別展示以外入館無料。
                    9:00~18:00。月曜休館。
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 **開館記念特別展 『練馬区の博物館・美術館の共演』****
 練馬区の博物館・美術館12館が参加して、コレクションから選りすぐりの逸品を公開します。美術・歴史・自然・アニメーションとさまざまな分野にわたり、練馬区の多彩な文化・芸術を鑑賞していただければと思います。
会期   平成22年3月28日(日)~5月16日(日) (月曜日休館)
開館時間  午前9時から午後6時まで
観覧料  一般300円、65歳以上150円、
       75歳以上と中学生以下無料、他各種割引あり
               (広報より抜粋)
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2010年4月20日火曜日

中学生のための手づくりアニメ教室開催


12月5日大泉第二中学校の図書室で練馬区青少年育成大泉東地区委員会主催のアニメ教室が開催され、ミュージアムの会が講師を担当しました。
 夏の終わりのころに主催者の方から「アニメーションの作り方の解説とその実践ができる講座を実施したい」との相談を受け、2回の打ち合わせで、中学生が1日で体験できるものとして、キットを使ったロールアニメとおどろき盤づくりに決めました。
 当日は20名近い育成委員の方々が準備に関わり、私たちは講師に専念できるものでした。会長挨拶、校長先生(副校長が代理)挨拶、講師陣の紹介があり、配布してある図表をもとにアニメーション作りの工程を説明することからアニメ教室をスタートさせました。
 あらかじめ申し込みを受け付けている19名の中学生が対象ですが、たくさん参加している委員の方々にも体験してもらうことにしました。 午前中の約1時間半は2枚の絵で動きを表現するロールアニメ。最初はなかなかアイディアがまとまらず、作品ができて来ません。30分ほどして大人の方の第1号作品ができ、大型スクリーンで動きを表示すると動きの楽しさに拍手が沸き、委員の母親についてきた4歳くらいの女の子に大ウケ。 たちまち会場の雰囲気が明るくなって、次々と作品が仕上がって来ます。さすがに「申し込んだ人たち」だけにどの作品も良くできていました。

 昼はおにぎり弁当と役員の方が作った「せんべい汁」をいただき、しばしの休憩時間に、以前のアニメフェスティバル作品コンクールで受賞したDVDの映像を流し、時間をかければこんな作品も作れることを見てもらいました。
 午後はおどろき盤づくりを2時間。12コマでエンドレスになる絵づくりは、発想の飛躍が必要ですが優れた作品もたくさんできて来て大いに楽しみました。こちらはスクリーンに表示できないので、鏡を覗きこんで見てもらうしかありません。映像にして大勢が一緒に見ることの楽しさをあらためて実感していました。
(2009年12月 会報NO127より)